通訳案内士(全国通訳案内士)は、外国人に付き添って英語を始めとした外国語で案内をする仕事です。
最近では外国人観光客が急増し、英語を使ってガイドのできる人のニーズが急激に高まっています。

実際に資格を持った通訳案内士が足りず、英語レベルの低い資格のない人でも、有償でガイドができるようにもなりました。
しかし、しっかり資格を取得しておけば信頼性も高まりますし、自分の能力を明確にすることができます。

この記事では、通訳案内士に必要な英語レベルがどの程度なのかをお教えします。
英語を使った仕事をしたいと考えている人は、英語レベルを高め、通訳案内士として活躍するのも良いでしょう。

通訳案内士に必要な英語レベル

通訳案内士に合格するために必要な英語レベルはどの程度なのでしょうか。
英語を使った仕事をしたい人の目指すべきレベルをはっきりさせたいと思います。

通訳案内士は外国人観光客に付き添って案内をするのが仕事です。
そのため、お店やホテルの受付など、特定のやり取りで済む英語以上のレベルが必要です。
具体的には、日常会話ができるほどの英語レベルは必須です。

日本に存在する歴史的なものや、食べ物、文化といったものを英語で説明しなければなりません。
しかも、相手がわかるように説明する必要があります。

日本のものをそのまま英語に置き換えて伝えたところで、どんなものなのかを理解してくれません。
一体何をするものなのか、どんな背景があるのかを、何も知らない人に理解できるように分かりやすく英語にしなければならないのです。

無理に難しい単語や言い回しをすると伝わらないので、簡単な言い方が求められます。
なので、そこまで難しい英語を理解している必要はありません。

大切なのは、相手の知らないことを分かりやすく英語で説明する能力です。
簡単に、的確に、物事を説明できるレベルが求められます。

また、ただ話すだけでは通訳案内士は務まりません。
話すだけならテープを流せばよいわけですから。
人間が担当するには当然意味があります。

それは、質問を聞き取り、答えるということです。

相手からふいにでてくる質問を正しく理解しなければなりません。
そして、それに簡潔に答えます。

相手は英語ができると思って質問するため、ネイティブレベルの英語で質問します。
つまり、ネイティブレベルの英語を聞き取るリスニング力も必須です。
そのため、日常会話ができる程度の英語レベルが求められるわけです。

通訳案内士に必要なtoeicスコア

通訳案内士になるためには日常会話ができる程度の英語レベルが必要です。
ですが、まずは通訳案内士にならなければなりません。
通訳案内士に合格するために必要なtoeicのスコアをお教えします。

最低限のtoeicスコアとしては、900点とされています。
なぜかというと、toeic900点以上を取得していれば、筆記試験が免除になるからです。
とりあえず文法的な知識があるということで、通訳案内士の2次試験から受けることになります。

とはいえ、toeicで高いスコアを出していても合格できるというものではありません。
なぜなら、通訳案内士とtoeicに必要な英語のジャンルが違っているからです。

通訳案内士は主に歴史や文化について英語で説明し、質問にも答えられなければなりません。
ところがtoeicは基本的な英文法とリスニング力、ビジネス英語の基礎をためされます。
仮にtoeicが満点だったとしても、通訳案内士に確実になれる保証はありません。
特に、toeicにはない口述試験があることで、toeicのスコアだけでは通訳案内士になるには足りないのです。

要は、toeicより通訳案内士の方が難しく、さらに日本の文化的知識も必要になるということです。

少なくともtoeicでなかなかスコアが出ない人が通訳案内士になれるとは考えにくいです。
最低でも一次試験が免除される900点以上はとれるようになりましょう。
900点以上になってからが、通訳案内士へのスタートラインと言えます。

また、以下のいずれかの場合も、筆記試験が免除されます。

・toeicスピーキングスコア160以上
・toeicライティングスコア170以上
・英検1級取得者

いずれもハイレベルのスコアですが、通訳案内士を目指すスタートラインです。

全国通訳案内士試験の難易度

通訳案内士の試験難易度について解説します。

まず、平成30年の全国通訳案内士(英語)合格率は、10.1%でした。
詳しい内訳を調べましたので参考にしてください。

受験者数:5,754人
一次試験合格者:1,450人
一次試験合格率:25.2%
二次試験受験者数:1,355人
二次試験合格率:43.1%
最終合格者数:584人
合格率:10.1%

データを見てみると、一次試験で8割近くの人が落とされてしまいます。
一次試験を突破するのが2割強という、高難易度になっています。
ですが、二次試験に進んだ人は4割近くが最終的に合格します。

これまでの合格率を調べてみましたが、ここ5年間は20%程度でした。
ところが平成29年の試験で16.3%となっています。
徐々に合格率が下がってきているということもわかりました。

一次試験の合格率も年々下がってきている傾向にあります。
英検1級やToeicが900点以上であれば一次試験を免除されます。
そのため、通訳案内士を合格するには難関の一次試験を免除して二次試験から受験するほうが良いでしょう。

通訳案内士の二次試験の内容

全国通訳案内士の一次試験は、英検やToeicのスコアで免除するとして、二次試験の内容をお教えします。
二次試験は以下の2つの口述試験問題が出ます。

・通訳
・プレゼンテーション

受験者の体験談を調べると以下の流れで試験が行われることがわかりました。

1.自己紹介
2.プレゼンテーション
3.プレゼンテーションに関する質疑応答
4.日本文の通訳
5.通訳内容に関する質疑応答

自己紹介は軽く名前と生年月日等を伝えるだけです。

プレゼンテーションは日本の文化に関することを英語で解説します。
プレゼンテーションの話題は、面接官から渡される3つのうちからその場で選びます。
例えば、猫カフェ、除夜の鐘、リボ払い、コミックマーケット、たこ焼きなど、ジャンルは多岐にわたります。
自分が知らないと何も話せないので、かなり運に左右されます。
もし3つ全てが知らないことだったら、結果は悲惨です。
日本の生活習慣、歴史や文化、現代社会の状況について勉強しておく必要があります。

プレゼンテーション後に、その話題について5つ程度質問されます。
会話をするように質問と回答を繰り返します。

最後に通訳です。
日本語で文章が読み上げられるので、メモを取って1分間で英語に訳します。
さらに、面接官から通訳した内容に関する状況を書いたメモ与えられ、実際にガイドになった設定で会話をします。
例えば、入れ墨をしていると温泉に入れない理由や、和食を食べたいのに近くにお店がない等です。
会話を終了時間まで続けて、試験終了となります。

質問は簡単な英語を使う事が多いようです。
しかし、かなり自然な受け答えができる必要があります。
発音がきれいなのはもちろんのこと、考えを瞬間的に英語で伝えられる能力が重要です。

通訳案内士の口述試験対策

全国通訳案内士の試験のうち、一次試験は英検1級やtoeic900点以上で免除できます。
合格するために大きな壁として立ちはだかるのが二次試験(口述試験)です。

口述試験が特殊な試験内容であることは前述の通りです。
こちらは単語や文法の本で勉強してどうにかなるものではありません。

そのため、通訳案内士の二次試験対策ができる学校を使うべきです。
もちろん、日常会話レベルの英語ができるように会話力もつけなければなりません。
英語でコミュニケーションをすることが大切な通訳案内士ですから、独学で黙々と勉強するのが向いているとは思いません。

True Japan Schoolや、CEL英語ソリューションズといった通訳案内士を受験する人向けの学校があります。
また、オンラインでの英会話スクールで積極的に会話をしましょう。
とにかく簡単でもいいので日常的な会話がスムーズにできるレベルにまでリスニングとスピーキングを身に付けなければなりません。

どうしても地方で学校に通えない、独学でなければならない、という人はどうすればいいのか。
参考書を使いながら、通訳案内士の試験で出題される話題について調べることが大切です。
日本の生活習慣、歴史や文化、現代社会の状況は範囲が広いですが、試験で出題される話題には傾向があります。
二次試験対策の参考書には話題についての情報が書かれています。
そしてオンライン英会話を使いながら、自分が学んだ日本の歴史や文化について講師と会話をしてみて下さい。

こうすれば、口述試験の対策ができます。

通訳案内士に必要な英語レベルまとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、通訳案内士に必要な英語レベルと、試験対策について解説しました。

通訳案内士に必要なのは、日本のことを分かりやすく外国人観光客に伝えることです。
簡単でもいいので日常的な英会話が瞬間的にできる程度の英語力が必要です。

そして、試験は一次試験と二次試験があり、一次試験は筆記試験、二次試験は口述試験となっています。
一次試験は以下の試験を受けて結果を出していれば免除できます。

・toeicリスニング&リーディングスコア900以上
・toeicスピーキングスコア160以上
・toeicライティングスコア170以上
・英検1級取得者

二次試験は口述試験で、実際にガイドになった設定で面接官と会話をします。
単語や文法の勉強だけでは対応できないので、専用の学校を使うか、オンライン英会話で会話をすべきです。
日常会話はもちろん、試験に出やすい日本の歴史、文化、現代の状況を説明できるようになっておく必要があります。

合格率は10%程度と狭き門ですが、それだけにやりがいのある仕事です。
外国人観光客が急増している今、レベルの高い通訳案内士が必要です。
どんどんニーズが高まっているので、英語を使った仕事をしたい人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。